お久しぶりです。ブログを書くという意欲がどこかにすっ飛んでいきました。
最近推しの活動が活発なためライブレポばかりになってしまっているので、
今年はなるべく観た映画の感想を残しておきたいと思います。*1
正確には年末に観たのですが、書くのは年明けなので一本目。超過激スパイアクション映画『キングスマン』の前日譚、『キングスマン:ファースト・エージェント』です。
「アクション映画(スタント)といえばジャッキー・チェン」という偏った青春時代を過ごしたせいで、『007』シリーズや『ミッション・インポッシブル』シリーズといった有名どころを一切通らなかった自分が最初に触れたスパイ映画が『キングスマン』でした。
映画『キングスマン』予告編 - YouTubeyoutu.be
「スパイ映画あるある」を逆手に取ったようなイギリスらしさの詰まった手法、実際にロンドンにある高級紳士服のテーラーリングハウス通りの一角にスパイ組織が店を構えているという設定、町のゴロツキがマナーを学び、紳士(スパイ)へと成長するストーリーと、ワクワクを詰め込んだ傑作でした。
続く『ゴールデン・サークル』ではやや張り切り過ぎたのか、少々残念な出来ではありましたが、成長した主人公の姿とアクションには見所がありました。
映画「キングスマン ゴールデン・サークル」日本版予告 - YouTubeyoutu.be
そして今回の3作目。前2作の過去編にあたり、スパイ組織「キングスマン」の誕生を描く今作ですが、前作の出来があまりにアレだっただめ、正直期待はしていませんでした。
しかし、本作と同時に撮影が始まり、シリーズ完結編となる『キングスマン3(仮)』にも繋がるストーリーと言われれば観ざるを得ません。
何より、配給会社の買収やパンデミックによる延期が続き、2年以上も上映が遅れた今作を待ちに待っていたというのが正直なところ。
急いで前2作を再履し、「やっぱりゴールデン・サークル合わねぇ~」と愚痴をこぼしながらの鑑賞。以下感想です。
良かったところ
・レイフ・ファインズの顔。ヴォルデモートと同じ人とは思えん。ド紳士。
・スーツのタグにタイトルロゴ出るところ。吹き替えで観たらゴシック体のカタカナ表記で出てきて笑いそうになった。
・史実に基づいたストーリー。第一次世界大戦の裏で暗躍する敵組織と、それを止めようとする諜報部隊いうif、大好き。
・「父から子へ」ではなく、「子から父へ」の継承。まさかコンラッドが死ぬとは。
・ラスプーチンのキャラが気持ち悪すぎて最高。どっから声出てんだ。
・ポリー周りは本当に最高だった。彼女が今作の加点の殆どを担っていた。
・世界中のハウスキーパーがネットワークを構築して、アナログなスパイガジェットで諜報活動しているという設定。あり得ないのに「あるかもしれない」と思わせる絶妙なラインのフィクション。好き。
・ラスプーチン戦のアクション。オチまで含めてとてもキングスマンらしくて良い。
悪かったところ
・「礼節が人を作る」は創始メンバーの誰かが言わなくちゃダメ。ここだけは譲れん。一作目でハリーが言うシーンに繋がらないし、仮にオックスフォード公が後に流用してたとしても、初出が敵なのはちょっと…
・ラスプーチンが気持ち悪すぎる。オックスフォード公の脚治すところはどんな顔して観ればいいかわかんなくなった。(息子で色仕掛けしようとしてたら自分がターゲットにされる展開は好き)
・ポリー無双。何でも出来すぎるのでもうちょっと能力散らしても良かった。ハウスキーパー人海戦術を持ちかけてきたポリーにガジェット開発する陰キャのギーク使用人とか居て良かった。暗号もその人に解かせて。
・キスシーンいらん(あそこハグでええやろ)
・コンラッドと入れ替わった伍長、何もしてないのにランスロットの名前貰って創始メンバーに居るの違和感すごい。(諜報機関故に、内情を知るものをそのまま返すわけにもいかず・・・といった部分があるのかもしれないけど、あまり納得はいかない)(言うほど伍長なんも知らんし)
・コンラッドなぜそんな前線に行きたがるのかわからなかった。国のために戦いたいだけなら、ラスプーチン暗殺作戦以降もオックスフォード公と共に陰で戦えば良かったのではと思ってしまう・・・
・ラスボス。引っ張ったわりに特に驚きに繋がらなかったのが悲しい。アクションシーンもラスプーチン戦には及ばない。敵地着いてから、高所から落ちる落ちないのシーン多くない?
・オックスフォード公が飛行機にぶっ刺さるシーン、ギャグマンガ日和のライト兄弟の話に似たようなシーンあったなって思ってめちゃくちゃ笑ってしまった。
総括
「キングスマンを観たくてキングスマンを観に来たのに、キングスマン欲が満たされなかった」といった感じ。
ド派手アクションとスパイ道具を駆使してイギリス紳士が人をぶっ○しまくるのがキングスマンだと思っていたので、まさか歴史映画になっているとは思わず。
再履すべきは過去2作ではなく世界史だった。
無印で好評だったものを、悪い意味でバージョンアップさせて失敗する続編というところまではよく見かけるけども、失敗を反省して逆方向に振り切り過ぎるというのは珍しいなと思いました。
過去作の中で再三『キングスマン創始者』について語られていたので、どういった人物なのかについては気になっていたのですが、やはり創始までを描くとなると少しカタルシスに欠けるなと。
初ミッションぐらいは見せてほしかった。
まぁ今作『ファースト:エージェント』の続編も予定されてるらしいので、そちらで語られるのでしょうが。*2
視聴前、「無印ほどじゃないにしろゴールデン・サークルは越えてくるだろうな」ぐらいの気分で劇場に向かったのですが、その通りの感想でした。
エグジーとハリーの物語が観たい。